僕は昔、悪魔軍団というチームのリーダーだった

日高屋 西所沢店に1組の男女が居た
/ Norisa1
男の方は日高屋のレモンサワーを片手に随分と機嫌良さそうに話している。

この男はいつも金が無かった

せっかくのアポも日高屋だ

男「えっ?聞いちゃう?俺の学生時代聞いちゃう?」

男「まぁ今は落ち着いて床屋なんかやってるけどさぁ、昔はちょっとヤンチャしてたんだよねぇ」

男「兄貴なんか『西北の紅い虎』なんて言われてたしさぁ」

男「俺もちょっとチームのリーダーとかやっててさ」

女『へぇ〜すごーい!なんてチームだったんですかぁ?』

男「チーム?悪魔軍団っていうんだけど」

女『えっ?悪・・魔軍団・・・w?』

男「喧嘩でも盗みでもなんでもアリのすんげーチームだったんだぜ?」

★★★★★★



あれは、良い感じに思春期をこじらせた中学校3年生だった。当時は周りいる奴は誰もが童貞で世界はみんなに平等で優しい。本気でそう信じていた

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そのころの齋藤リキはやっぱりテレビゲームに夢中だったし。モチロン童貞だし女子とのキッスの味はイチゴ味だと思っていた

いつも通りにいつものメンバーでたわいもない会話をしていた

友『なあ、リキ知ってるか?タツヤの家にさ蔵あるじゃん?』

リキ「あるねーあのビリヤードの台があるとこな」

友『タツヤん家ってさタメの女子一杯遊びにくるじゃん?』
友『タツヤ狙ってる子を蔵に連れてってチューとかしてるらしいよ』

リキ「まじで???えっ??あれってビリヤードやってたんじゃないの?えっ??俺が好きなマユミちゃんもこの前、蔵行ってたけど??えっ??」

友『ビリヤードなんかやってる訳ねーじゃん。タツヤのキューでマユミちゃんのポケットにボール入れてたんじゃね?w』

リキ「うそだろ・・・?」

当時ピュアの化身だった齋藤リキの中で何かが音を立てて崩れた

(くそぅ、、、性の喜びを知りやがって、お前ら許さんぞ!蔵の中であんなこといいな!こんなこといいなってやってんだろ!!許さんぞ性の喜びを知りやがって!!)

気づいた時には、お習字のカバンを乱雑にあけ真っ白な座布団カバーに一文字『悪』と書きそれを壁のど真ん中に飾った

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ここに悪魔軍団は誕生した

★★★★

悪魔軍団の活動は過酷だった

タツヤの動きを注意深く観察し、それを模倣する

一流になる為にはまず一流を真似る事から始まる。オリジナリティなんての最初から求めてはいけない。何も出来ないうちから自己流を加えてしまうからお前は何事も身につかないのだ

観察をしていくうえで何点か分かった事がある

まずタツヤは男女ともに誰にでもやさしく気が利く。ぷよぷよに夢中で女子が寒そうにしている事に気付かない齋藤リキと大違いだった

そしてタツヤは聞き上手でマメだった。よく女子の話を聞いてやり女子達の悩みなども把握していた。

高めのトーンで早口で唇のはじに唾を溜めながら喋りまくるマシンガンオ〇ニートークスタイルの齋藤リキとは正反対のトークスタイルだった

★★★




ある日のことだった

その日はいつものように悪魔軍団NO2「紅蓮の高橋」とぷよぷよをしている時だった。ちなみにこの高橋この時点(中3冬)ですでに複数女子とのキッスは済ませている。悪魔軍団は身内でも許さん

話は少しそれたが、

ぷよぷよ中、少し気になることがあった。タツヤと並んで座る女子の頬が少し赤いのだ。心なしか目がウットリとしている

いつの間に仕掛けたのかは童貞の僕には分からなかった

齋藤リキの脳内
(えっ?もしかしてもう蔵後なの?それとも蔵前なの?ナインボールは教えたの?タツヤのキューは握ったの?ポケットは?女子のポケットは何個あるの??どのポケットに入れたらいいの?キューの先っぽチョークでシュッシュってやったの??それともキュッキュッてしたの??)
_01 / ajari
その日俺は夢〇した・・・・

・・・

・・

★★

その後、悪魔軍団は自然消滅的に解散したが、高校に入っても活動期間が多少あったと記憶している。

ちなみにリーダーである俺はメンバーの中でも最後の最後まで童貞を貫いた男だった

解散の原因は周りの者達が次々と童貞を卒業していったというところだ

リーダーはいつの時代も孤独だ

 

冒頭の日高屋 西所沢店にて
/ Norisa1
男「そんでよ、とにかくヤバかったのよ悪魔軍団は!学校仕切ってる奴も一目置いてたしね!」

女『ふーん・・・』

男「もうそんなグループ率いてるもんだから駅前とか歩いてるとキャーキャー言われてうざくてよ・・・」

女『・・・』

男「もう悪くて・・・悪くてよ・・・」

女『・・・』
女『・・・』

女『あっ!なんかお婆ちゃん死んだみたいなんで、そろそろ行きますね!!』

男「お、おう!気を付けてな!おばあちゃん随分急だな・・・(上手くいかねぇなぁ・・・)」

女性なら誰でも一度は聞いたことあるだろう昔ヤンチャしてた自慢

今現在、何者でも無い自分のストーリーを物語る事で自分に価値を持たせ女性から好意をもってもらうという悪手中の悪手だ

なぜなら女性は「致す前」には超現実的で好意を持っていない男が語る過去や未来にまったくの価値を感じていない

今を見ているのだ

話し方、目線、佇まい、細部の細部まで無意識的に厳正なチェックをし、「致して良いものか悪いものか」のジャッジをくだしている

過去や未来を語る時はしっかり関係性を築いてからにしよう

悪魔軍団リーダーとの約束だ

ちなみにリーダーは今も自分語りしかしない

上記の登場人物・出来事などは全て妄想です。

FIN



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